このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

ハッピーエンドの存在証明

20210922_0

!SYSTEM
秋山 華が入室しました
!SYSTEM
ヨーゼフが入室しました
!SYSTEM
甫嶺 史織が入室しました
秋山 華
あーあーあー
ヨーゼフ
コソソッ
秋山 華
ウィ
甫嶺 史織
へいよー
ヨーゼフ
入っておいてなんだけどちょとオテアライ
秋山 華
お腹痛いし気持ち悪い
話の流れの都合上
登場できるタイミングを指定させていただきたいと思います
甫嶺 史織
ウィー
秋山 華
侵蝕率は上げなくていいです
甫嶺 史織
ユニット準備しといたほうが良い?(わくわく
秋山 華
おっPVPすっかぁ!
甫嶺 史織
やったあ
秋山 華
まぁPVPする流れにもしなったらでイイネ
甫嶺 史織
そうだね
秋山 華
何が起きるか全然……わかんないので……

秋山 華
さいむらが帰ってきて
心の準備が出来たら始める……
甫嶺 史織
はぁい
秋山 華
甫嶺はー
甫嶺 史織
ホレイダヨー
秋山 華
今日秋山の家に来ていただきます。いつものノリで
甫嶺 史織
りょ
秋山 華
ラインいれてても突然でもいいです
甫嶺 史織
じゃあ突然当然のように行く
ヨーゼフ
もどりまし
秋山 華
普通友達の家行くときは連絡してから行くよ甫嶺
おかえり
ヨーゼフはー
ヨーゼフ
秋山ハウスならゼップはおよびだしうけてるほうがいいかな
秋山 華
寮への帰り道です
ヨーゼフ
あ、個別指定か(待つ)
おけまる
秋山 華
ワーディング感知できる体調でいてください
ヨーゼフ
おけまる
秋山 華
ハァー
じゃあやろうか……
甫嶺 史織
はーい
 
ヨーゼフ
ウィッス
夢を見た。
 
見慣れた無機質なミーティングルームの、いつもの簡素な椅子に座っていた。
目の前にはテーブル。あと箱入りのドーナツとコーラ。
窓から入る光がやたら眩しくてそちらに視線をやると、外にはそこにあるはずのない満開の桜の木が花弁を散らしていた。
!SYSTEM
BGMを変更 by 秋山 華
無題100%
気配がして視線を前に戻すと、向かいの席からひとつ隣にずれた椅子にあの人が座っていた。
聞きたいことがあった。たくさん。だけど声が出ない。夢っていうのはいつもそうだ。
いや、夢のせいじゃなかったのかもしれない。何から聞けばよいのかわからなくて言葉に詰まってしまっただけだったのかも。
 
何も喋れずにいる私に、あの人はいつも通り静かに優しく微笑んだ。
それから腕を伸ばし、私の前髪にそっと触れ。
 
その感触にはどこかで覚えがあり。
思い出してしまって、後悔する。
 
視界が一瞬で、鮮やかな赤色に染まる。
 

 
秋山 華
「──っ!!」
 
息を切らしながら目を覚ます。
任務の後、帰宅してすぐ服も着替えずベッドに転がって、そのまま眠ってしまったようだ。
時間を確認しようと思い、携帯端末に手を伸ばす。

伸ばしながら同時に、何かとても嫌な夢を見ていた感覚を辿ろうとしてやめた。
携帯端末が、掴んだ瞬間にぐしゃりと砕けたからだ。
 
秋山 華
「……!」
甫嶺 史織
スマホくーーーーーん!!!!!
 
一瞬音に驚いて目を見開き、息を飲む。悪夢から目を覚ましたばかりの鼓動が再び早くなる。
伸ばした腕の先を確認した。まだ竜化はしていない。慌てて起きあがって、勢いでベッドが固い音を立てて沈む。
それを振り返って、自分の意志に反して勝手に伸びた長い竜の尾が何かを倒した。
ああ、この連鎖にハマってはいけない。動く、壊れる、苛立つ。いけないとわかっているのに。
苛立つほど制御が崩れ、手を付くだけで棚が壊れ、収めた本が滑り落ち──。
 
秋山 華
甫嶺登場ドウゾ
甫嶺 史織
ERってしそうになったよね
マンションに近付くと暴走するレネゲイド反応を感知する。
場所は当然──秋山華の自宅だ。
秋山 華
気持ちはわかる
甫嶺 史織
「──……?」最早住民の顔すら把握し始めたマンションのエレベーターを待っている途中、よく知った反応を感知すれば眉間に皺を寄せて。
秋山 華
把握するな
ヨーゼフ
ノイマンだから……
秋山 華
家主は隣の人の苗字も知らないのに
反応は収まる様子はなく続いている。
甫嶺 史織
「……、秋山?」なんだか、妙な胸騒ぎを感じながらもエレベーターに乗って、やっぱり見慣れた部屋の扉の前に進んで──
甫嶺 史織
大凡の帰宅時間とかも把握してるよ
部屋の中から破壊音が響いた。
甫嶺 史織
鍵は 1@空いてる.空いてない
秋山 華
怖すぎる
甫嶺 史織
【✔:空いてない】 [×:空いてる]
空いてなかった
秋山 華
開いてないよそりゃ!田舎か!
甫嶺 史織
うっかり閉め忘れがちじゃないですか秋山さん?
秋山 華
わかる……
怖いものなしだから……
ヨーゼフ
それでもメリケンっ子だからき、きっとほら……
甫嶺 史織
「……、……」音。気配。レネゲイドの反応。それらを全て把握し、扉の前でいよいよ確信に至る。
「──……」ドアノブに手をかけて回す。鍵は閉まっていた。
秋山 華
足元に落ちた本を拾い上げたくても拾えず、固まって。玄関先に甫嶺が来ていることになど気付いていない。
甫嶺 史織
「……………」最悪の予想が的中した場合を鑑みるなら、刺激するのはマズい
「──……」相手は一応生物学的には女子。とはいえ不可抗力、不可抗力だこれは。誰に向けるでもない言い訳を頭の中にぐるりと巡らせつつ、さらりと鍵を開けて。
そっと、最大限物音を立てないようにして部屋の中に身体を滑り込ませてから後ろ手に鍵を閉める。
見慣れた居室は、無残に荒らされていた。
壊れたベッド、ひっくり返ったローテーブル、崩れた本棚。
部屋の中央で呆然と立ち尽くす赤髪の長身。
甫嶺 史織
「──……」とん、と。まずは自分の存在を知らせるようにわざとゆっくりと足音を立てる。
秋山 華
「!」甫嶺の存在に気付くと顔を上げ、焦燥した瞳を惑わせ。
甫嶺 史織
「──なに、模様替え中?」それからできるだけ平穏を装って、声をかけ。
秋山 華
咄嗟に頭に過ぎる。近付けて、傷付けてはいけない。
「来るな!!」吼える様に叫んで
瞬時に玄関とは反対の方向に体を向けると、窓ガラスが割れるのも構わず外に出る。
自分の6階のベランダから隣りの建物へ跳躍。そのまま屋根伝いに駆け抜けて。
秋山 華
正直どうしようもなかったんだけど
裸足
甫嶺の描写終わったらシーン変えます
あのーあれだ
甫嶺 史織
「うっるせえ! ご近所迷惑だろうがってはあ!?」予想外の反応に思わず目を見開く。
けれどなんだかんだでしっかりと訓練を受けた身体は、殆ど反射で『逃走する相手』に対して因子を纏わせる
秋山 華
よしOK
甫嶺 史織
あちょっとまってね
秋山 華
うん
甫嶺 史織
もうすこしいれますね
秋山 華
いや、逃げ去ったらそういうことできないかなって言おうとした
びょうしゃでかばーしてくれてさんきゅー
甫嶺 史織
「あ、いつ──……!」ああ、分かってしまう。あれはマズい。どう見てもマズい。──あんなのは、そう、いくらでも見たことがあるからわかってしまう。
「ああああもう!!」とにかく追いかけるしかない。走りながらUGNに連絡をいれようか迷い、けれど端末をしまう。……何となく、そのほうが良いと思った。
そうして、到底追いつけるはずもない追跡を開始して──
甫嶺 史織
いじょ
秋山 華
 
!SYSTEM
背景を変更 by 秋山 華
無題
 
どちらへ向かっているのか自分でもわかっていない。
ただ、支部には帰れなかった。醜態は今更だ。何を壊しても直してもらえる。万が一のことがあれば取り押さえてもらえる。
──だけどもういないから。夜の街の頭の上を駆け抜ける。
暑くもないのにぼたぼたと頬をなにかが零れて、視界が歪んで良く見えない。
何処にも逃げ場を見付けられず走れば走るほど振り払いたいものが迫って、追い越して、圧し潰しにくる。
こんな馬鹿なことはない。あるべきじゃない。少し足を引っかけるだけで何かが潰れて、飛び越えた鉄柵がひしゃげる。
夢中で走って、辿り着いたのは──
 
 
秋山 華
ヨーゼフ、描写後登場どうぞ
F市内にて、不可思議なワーディングの気配を感知する。
一瞬現れては消え、短い距離を移動してまた消え、を繰り返している。
出力の定まらないような奇妙な気配だ。
そしてその向かう方向には、恐らくヨーゼフには覚えがあった。
 
ヨーゼフ
これERってうちたくなるわ
秋山 華
ヨーゼフ
わかりがある……
甫嶺 史織
登場ドウゾって言われるとね
つい
秋山 華
まぁ 決まり文句なところあるから
こちらも言いたくなるんだよ
ヨーゼフ
「……ん」ふと感じたそれに、周囲を見渡して足を止める。
同じように家路を急ぐ周囲の人々が気付いた様子はない。
後ろからきたサラリーマンの邪魔にならないように道の端へと避けながら、ワーディングが向かった方角の地図を頭に浮かべ。
その場所は、恐らく。
去年のクリスマスに死力を尽くしたあの場所だ。
秋山 華
ヨゼフの描写が終わったらシーンがかわります
ヨーゼフ
「……ううん」ポケットから端末を引っ張り出して──また元通りにしまう。
おそらくまだ何かの事件が起きたわけではない、と直感が告げていた。
そうして、さっきまで進んでいた方向からくるりと向きを変えて。
あっという間に遠ざかっていく気配を追うように、早足に歩き出す──
ヨーゼフ
おしまいまい
秋山 華
 
 
町外れの廃工場
 
誰もいなくなった戦場跡。決戦の地はUGNによって元通りに片付けられ、何の変哲もない工場の跡地に戻っていた。
途切れ途切れのワーディングも解除して、置き去りにされた壊れた機材の隅に身を隠すように蹲る。
ぼたぼたぼたぼた、涙が止まらない。止め方がわからない。床に滴り落ちるそれをただ見つめて、時が過ぎるのを待つ。
 
秋山 華
はい
二人共どうぞ
甫嶺 史織
「っは、……!」訓練されたオーヴァードだろうとなんだろうと、根本的にスペック差がありすぎる相手を追いかけるのは──疲れた!
「なんだここ……」ようやく相手の動きが停止し、追いついた先は見知らぬ工場。とはいえ人が周りにいる場所よりは確かに良いだろう、なんて考えつつ脚を踏み入れて。
なるべく足音を立てないように──要するによっぽど気をつけなければ聞こえない程度に音を殺して、中にいるはずの友人を探す。
ヨーゼフ
工場の近くまでやってきたところで、ふいにワーディングが消える。
……とはいえ、この付近でオーヴァードが隠れられそうなところといえばここくらいだ。
おそらくはこの内部だろう、と扉を押し開けて、中へ踏み入る。
甫嶺 史織
「……あ」そうして。そう長い時間探し回ることもなく、その目立つ赤髪を見つけ出す。
「……、……」どんな風に声をかけるべきか。……否、そもそも。自分が声をかけるべきなのか。答えは見つからず、沈黙したまま赤髪を見つめ立ち尽くしては。
「……なに、模様替えに飽きてかくれんぼ? 気紛れすぎねえ?」なんて。結局、いつものように軽口を叩きながら近づく。
秋山 華
人の気配を察知すると、フードを目深に被り、目元を袖に押し付けて。近付くなという警告のように手元の床を叩き割る。
それが甫嶺だと気付くと呼吸が落ち着くのを待ち。
秋山 華
さいむらはもう
打ち始める前にこっちで「書」とでも
宣言しておくといいよ(?)
ヨーゼフ
ご、ごめんねとろくて……
秋山 華
いや、出遅れちゃうんだろうなあと……
ヨーゼフ
はやあしってうつと速歩って変換するぱそこんに苦しめられてる
秋山 華
待機なのか書いてるのかわからないのはまあ、チャットの仕様上仕方ないので……
甫嶺 史織
「器物破損は始末書だぜ秋山サン」よいしょ、としゃがみこんで視線の高さだけを合わせて。
秋山 華
そういうことを言ってる暇があるなら書くんだよ!(平手打ち
ヨーゼフ
はいれそうなタイミングで《書》します
秋山 華
「……なんできたの」低く威嚇するような唸り声をあげ
甫嶺 史織
「あのさあ。逆に来ないと思うわけ?」苦笑
秋山 華
「そういうフリじゃねえんだよ」
甫嶺 史織
「うるせえなー。そりゃ俺だって放っておきたいけどこれで明日知り合いがジャーム化しましたってお知らせがきたら寝覚めが悪いだろうが」
秋山 華
「そうなるとしても、あんたがいたって変わんない」「帰って」
甫嶺 史織
「そりゃ変わんねーけど」
「でも俺の心情は変わるの。俺はいつだって俺のために誰かに優しくしてるだけだって知ってるだろ?」
秋山 華
「……んなの、知ったことじゃねえんだよ」苛立つように声を震わせ
「帰れ!」轟と吼え、尾を床に叩きつけ
ヨーゼフ
──少し離れた場所で、しかし明確に響いた破壊音に、足を早める。
硬い床と金属のぶつかる音を立てながら(どうせ隠密なんてものは支部の誰よりも不得手だ)、そちらの方向へと近寄って。
目に入った人影が、どうやら知っているもののようだと気付き、目を瞬く。
甫嶺 史織
「ッ──」あまりの剣幕に、半歩後ろに下がって。
「……あーもーわかったわかった! じゃあ一緒に帰れるようになるまで待てばいいんだろうが!」
「なるべく急げよ俺はこんな埃っぽい工場で一晩明かすのとかごめんだからな!」
秋山 華
「わかんねえ奴だな! 今帰れって言ってんの!」
甫嶺 史織
「いーやーだーねーーー! 俺はご飯は美味しく食べたいし夜はぐっすり眠りたいの!!」
ヨーゼフ
「シオ」
声をかけようとしたところで、奥のもう一つの人影に気づき。「リ、と……ハナ?」
秋山 華
「……今度は王子様の登場?」続けて怒鳴り声をあげると、馬鹿馬鹿しくなったように低い声で唸って
甫嶺 史織
「わかったら諦めてとっとと──……?」突然響いた聞き慣れた声にぱちりと目を瞬いては振り向き。
「え、何してんのよっちゃん」
ヨーゼフ
「引き返してきた。ワーディングの気配があったから。……どうした?」
秋山 華
「……丁度いい。ヨーゼフ、そこのチビ連れて帰って」
甫嶺 史織
「はあ? 誰がチビだ誰が」
秋山 華
無視
甫嶺 史織
「おいこら手前ふざけんな無視すんな」
ヨーゼフ
ヒビの入った地面、ぞろりと伸びる竜の尾、そして二人の顔を順繰りに見やり。
なんとなく事態を把握する。
「…………」案ずるような視線を秋山に向けて。
秋山 華
「ボンヤリしてんじゃねえよ」がりがりと床を掻く。しかし削れていくのは爪の先ではなく、コンクリートの床の方で
ヨーゼフ
「ボンヤリはしてないさ」
秋山 華
「ならさっさとしろ」「一人にして」
甫嶺 史織
「あのなあ!」
秋山 華
「私は一人でいい」
「……一人で大丈夫だから、ほっといて」
甫嶺 史織
「いーいーかーらー帰るぞっつってんだよこのアホ山!」威圧感に恐怖で竦みかけていた足を前に進める。乱暴に手を差し出して。
ヨーゼフ
「と言われてはいそうですかという男じゃないぞ、こいつは」「ほら」
秋山 華
「!」近付かれると目を見開いて、恐怖とも怒りともつかない表情で甫嶺を睨み上げ
甫嶺 史織
「ん」目と鼻の先に手を差し出して。ほら、と促すように揺らす。
秋山 華
こう、なりたくないなら」
言いながら、寄りかかっていた機材を軽く押す。
金属製のいかにも重たげなそれはたったそれだけの力でいとも簡単にひしゃげながら、横倒しになって。
「帰れ」
「今、制御が一切できない。たまにある」
甫嶺 史織
「あーはいはい。そりゃ大変。──いいこと教えてやるよ秋山」
「俺は確かにそりゃあもう普通の男の子みたいだけど、お前と同じ化け物だからさ。その程度じゃ殺せねえぞ
「ついでに俺側からこうやって強引になんかさせるほうが怪我の確率は上がるだろ。つまり?」
秋山 華
「そうだろうね、でもさ」「私だって、握っただけで見知った顔の腕がちぎれるのは見たくはないんだよ」口の端を歪めるように不器用に笑って見せ
甫嶺 史織
「そ? じゃあこれで」はい。とその辺に転がっていた鉄パイプを手に持って差し出す。
「そこはかとなく犬の散歩っぽいけど」
ヨーゼフ
「何にせよ、置いては帰れんな」横倒しになった機械を見つつ。
かつかつともう数歩歩みを進めて、甫嶺の隣に立つ。
甫嶺 史織
「ほら秋山。悔しくねえのか、よっちゃんの方がお前より合理的だぞ」
秋山 華
「…………」何でもないように返ってくる言葉に俯いて、手は伸ばさずその場に座り込み
「甫嶺」
甫嶺 史織
「うん」
秋山 華
「もううちに来るな」「突然で悪いけど」
甫嶺 史織
「はあ?」
「えっ何……俺が原因で彼氏と喧嘩とかしてこうなってたりするわけ?」
ヨーゼフ
「出禁になるようなことでもしたのかシオリ」
甫嶺 史織
「してねえわお前と一緒にすんな」
秋山 華
「もういいよ。時間の無駄」溜息を吐いて
「訳は──……訳は、わかるでしょ」「あんたのことだからどうせとっくに気付いてたんでしょ」
甫嶺 史織
「あーはいはい。やっぱ彼氏?」冗談めかした言葉を、どこか外れた調子で零しながら苦笑する。
秋山 華
「そっちは何を求めてんのか私には知ったこっちゃないけど」「……もういない人の影に、縋りたくない。縋らせないで」
甫嶺 史織
「──……」一秒にも満たない、刹那。何かを凍り付かせるように口を閉ざし。
「……あー、気がついちゃった? 馬鹿だなーお前」
ヨーゼフ
初めてここに来た時のことを、そして報告書で読んだその顛末を思い返して……ちらり、と脳裏で瞬くものがあり。
「……」ハナ、と口だけが動く。
甫嶺 史織
「お前もさあ、もうちょっと見た目通り馬鹿なら生きやすいのに無駄に賢いよなー」
秋山 華
「……馬鹿だよ。なんで気付かなかったんだろ。でもしょうがなくない? 全然似てない」
甫嶺 史織
「ま、似てなくても怪獣目線で見たら人間なんて似たり寄ったりだろ」
「ついでに人間目線でみた怪獣も同じように見えるってこと。──まあ俯瞰できる分、こっちのが良く見えてたけどさ」
秋山 華
「救えない馬鹿」
甫嶺 史織
「その結論もう前に出てるっつーの」
秋山 華
「馬鹿の重ね掛けはもういいよ。やめよ」
「あんたといるのは楽で良かった。くっだらない時間だったのは間違いないけど」
「でももうおしまいにしよ。あんただって、本当は私となんていない方がいい。わかってるでしょ」
甫嶺 史織
「……なー、じゃあ出禁前に最後に一個だけ聞いていい?」寂し気な笑みの中に、はっきりと諦念を浮かべて。
秋山 華
「なに」
甫嶺 史織
「……んー、いや。やっぱなんでもない」
ふ、と息を吐いては立ち上がり。あとは普段通りにへらりと笑って。
秋山 華
「そう」
ヨーゼフ
「……いいのか本当に」低く、隣で立ち上がった親友に声をかける。
甫嶺 史織
「うん」静かに答えて。
「……ま、散々居座って悪かったよ。ありがとな秋山」
ヨーゼフ
「俺はお前が考えてわからんことなら聞いておいた方がいいんじゃないかと思うんだが──」
甫嶺 史織
「答えがわかるからやめたんだっての。──聞いても答えがわかってて、困らせるだけの質問とかするだけ無駄じゃん?」
そのまま。手に持っていた鉄パイプを適当に投げて、一人歩き出す。
秋山 華
「地獄は独りで行くよ。──手を離せなくなる前に」最後は掠れた弱弱しい声で呟いて目を閉じ
甫嶺 史織
「なー、信じてくれないだろうけどさ」背を向けたままひらひらと手を振って。
「俺はそれでも良かったんだよ、秋山」
「それでよかったんだよ、……ずっと」
秋山 華
「馬鹿じゃないの」
甫嶺 史織
「あはは。ばーかお前、そんな俺が馬鹿なのは、……今更じゃん?」言いながら走り出す。──その歩みは、痕跡一つ残さない。
ヨーゼフ
「……シオリ、おい」
秋山 華
「ヨーゼフ」「あんたも行きな」
ヨーゼフ
消えた足音に振り向いて。
秋山 華
「あいつ、死ぬ気だよ」
ヨーゼフ
「……ハナ、お前もちゃんと帰れよ」
秋山 華
「これが終わったらね」
ヨーゼフ
「ああ。……またな」
言うが早いか駆け出す。走りながらパルスを放って、それをレーダー代わりに、おそらく物理的に姿をくらましているであろう奴をどうにか追う。
甫嶺 史織
これ
どう しようね???
秋山 華
独りになって息を吐く。
ヨーゼフ
追っかけるけど……
秋山 華
龍堂チャレンジいきまーす
甫嶺 史織
甫嶺は本気で自分の向かった先を隠蔽するので
はい
秋山 華
【✔:りゅうどうさん】 [×:もういい,龍堂さん]
秋山 華
追うチャンスをくれ
甫嶺 史織
答えはりゅうどうさん
おkpy
秋山 華
「…………」
秋山 華
どうすればいいかな
甫嶺 史織
うーんどうしような
秋山 華
ゆっくり立ち上がる。
甫嶺 史織
この状態の甫嶺を見つけるの至難の業な気がするんだよ 何かアイディア求──……!
秋山 華
ん~~~甫嶺の精神状態にほころびがあればワンチャンネコチャン……
もしくは、因子を逆……探知……が秋山にできると思う……?
甫嶺 史織
それが精神状態が落ち込むほど制御がキレッキレになるタイプで???
ヨーゼフ
オルクスだからなあアレ
そこらじゅうの監視カメラとか全部ハッキングして覗きまくるとかそういうことなら出来る
甫嶺 史織
多分そういうのはもちろん避けて、屋上とかぴょんぴょん飛んでるんだよ
だからもう追跡よりは場所を予測して先回りするほうが芽がある気がしてしまうんだけど 
ヨーゼフ
なるほどね……
秋山 華
「……私が、できるのは」「誰かに、何か願うことじゃなくて」
「……願いを叶えることだけ、なんですよ……」
甫嶺 史織
自殺したいオーヴァードが向かう先 検索
秋山 華
やっぱ入水?
甫嶺 史織
大好き!倉庫街
秋山 華
わはは
結局そこに行きつくのか
ヨーゼフ
まあ人気のない場所だろうな~という気持ちはあるよね
甫嶺 史織
い つ も の
ヨーゼフ
そしてこの辺でいちばん人気のない場所といえば はい
甫嶺 史織
じゃあもうそれで行こう
秋山 華
「イキがって揺り籠をぶっ壊してやったのに、未だに私だけが夢に縋って立ったつもりになってたとか」
「笑っちゃいますよね」
甫嶺 史織
甫嶺はぴょんぴょんして倉庫街に行った
秋山 華
あれもF市だったなそういえば
甫嶺 史織
秋山とヨーゼフはそれを予測して追いかけた
秋山 華
誰かに話しかける様に呟いて。
二人の後を追う。場所は──なんとなくわかった。
甫嶺 史織
ハナチャンの描写が終わったら、先に到着してるテイで描写入れる感じがいいかしらね。僕がやる?あやせやる?
 
 
秋山 華
ん~~~~
ヨーゼフじゃあ
ヨーゼフ
おう
秋山 華
ダイス勝負しよう
ヨーゼフ
いいとも
秋山 華
どっちが先に着くか
D10でいいかな
ヨーゼフ
かまわん
秋山 華
大きい方の勝ちね
ヨーゼフ
サブで振っても出るっけこれ
秋山 華
1D10 → 7
甫嶺 史織
でるよー
秋山 華
こい
ヨーゼフ
1D10 → 8
甫嶺 史織
これは大きいぞ
秋山 華
おっ
甫嶺 史織
大きい戦いだった
秋山 華
やるじゃん
甫嶺 史織
じゃあ私も振ろうかいっそ
ヨーゼフ
まあ俺だからな
甫嶺 史織
1D10 → 9
秋山 華
じゃあそうね
甫嶺 史織
到着順はこの通りです
ヨーゼフ
出目がでっけえ
秋山 華
甫嶺よぜふはな
描写ははなろくにおねがいしよう
甫嶺 史織
はーい
秋山 華
いや~
まぁ~
ハハハ
折りにいったけど折れたな
甫嶺 史織
ぽき
秋山 華
まぁこれは──ダイスがくれたチャンスだとはおもう
ヨーゼフがんばれ
ヨーゼフ
出遅れ癖、幕間レベルだとわりとデバフがでかいんだよな……
シナリオくらいならまだ終盤でおいつけるんだけども……
倉庫街


ぐるぐると思考を巡らせながら、夜の街を自在に翔ける。こういう時だけまるでスーパーヒーローみたいだよなと自嘲して。
辿り着いた先は、見慣れた倉庫街。この時間なら人の気配はないと知っているが……あまり長い猶予はないだろうなあ、と思案しつつ。
慣れた調子でポケットから煙草を取り出して、火をつける。──ああ、本当にお笑い草だ。
 
 
甫嶺 史織
「──……」煙草を咥えて、暗がりでコンテナに背を預ける。ぼんやりと夜空を見上げた先には満月。
ヨーゼフ
ガンガンといつも以上に足音が重く響く。
これじゃあ耳の聡いあいつにはあっさりこっちの居場所がわかるだろうな、などと思いつつ。
とはいえ音を抑える手段などあるわけもなし。フェンスを蹴倒し、コンテナを飛び越えて。

ここしかない。不思議とそう思った。今日は妙に直感が囁く日だから、それに大人しく従うことにした。
外に放置されたままのトラックを踏み台にして、建物の上へと駆け上がる。
どこだ、と見渡した視界には満月。──そして、その方角から薄らと香る紙煙草の香り。
甫嶺 史織
「──……」予想通りよりは少し早い
でも、まあ。予想の範囲内だ。足音を聞きながら、紫煙を吐き出す。
ヨーゼフ
「──!」飛び降りる。走る。何かが足元で砕けた感触がしたがもう気にしている暇はない。走る。
甫嶺 史織
「あーあ」できれば、来ないで欲しかったなと心から思う。でもまあ、願いが叶わないのはもう今更だ。
ヨーゼフ
「……ッ、……!」走りながらだから、ちゃんと名前が呼べない。姿は見えた。もう少し。
甫嶺 史織
いつだって。一つだって。何も、どれも。──叶いやしないのだ。
「なーにそんな焦ってんのよっちゃん。風紀の乱れを正しに来たなら明日にしてくれねー?」
ヨーゼフ
「…………、っは、……ふ、うきの乱れ、とは」
足元のアスファルトに盛大にヒビを入れながら急停止。
甫嶺 史織
「あ、なに、これ注意しに来たんじゃねえの?」右手に持った紙煙草を示して見せて。
ヨーゼフ
「知、らん」
甫嶺 史織
「そ? じゃあ何しに来たのさ」
「そーんな血相変えちゃって。あ、俺に用事じゃなかったそもそも?」
ヨーゼフ
「何もかんも、なかろう」
「お前に用事だよ」「他に誰が、いるか」
呼吸を整えながら、向き直る。
甫嶺 史織
「よくあるじゃん、ジャーム追いかけて此処にたどり着くことってさ」
「んで、用事って?」
ヨーゼフ
「死ぬな」
甫嶺 史織
「はあ?」
「……いやなに突然? 死なねーけど?」
ヨーゼフ
「そんな顔で煙草吸っておいてよく言えたな」
甫嶺 史織
「そんな顔ってどんな顔だよ」本人の言葉通りに、気だるげではあれど顔色も表情も全く以って普段通り。
ヨーゼフ
「流石に多少は見抜けるように、なったんだ、これでも」
甫嶺 史織
「いや何が……?」
ヨーゼフ
「何でもいい」
甫嶺 史織
「何でもいいってお前……いや別にいいけど……」
ヨーゼフ
無論全部ハッタリだ。それでもとにかく会話を続ける必要があった。
甫嶺 史織
「にしたってそれは見当はずれってのはホント。死にに来たわけねーだろ、理由もねーし」
ヨーゼフ
「そうか」どうにか呼吸を整えて。
甫嶺 史織
「仲のいい友達が自分よりも恋人を大事にしますって宣言したからちょっとセンチになって、煙草吸って黄昏るくらい許せっての」
ヨーゼフ
「……そうか」
かつかつと歩みを進めて。
甫嶺 史織
「んでそういう気分なので放っといてくれってことな」
ヨーゼフ
「……なあそれ」手を出す。「一本くれ」
甫嶺 史織
「ヤダ」
ヨーゼフ
「なんで」
甫嶺 史織
「貴重品だから」
ヨーゼフ
「じゃあその分は買って補填する」
甫嶺 史織
「じゃあ今から自分で買いに行ってこいっつーの」
ヨーゼフ
「面倒なんだ」「いいだろうが一本くらい」
甫嶺 史織
「いーやーでーすー」
「……つーかさあ、お前。なんで秋山置いて来てんだよ馬鹿」
「……馬鹿にもほどがあるだろ。……いい加減にしろよ」
ヨーゼフ
「すまん」
「でもあいつがいいと言った」
甫嶺 史織
「じゃあ俺も良いから一人にしろ」
ヨーゼフ
「……それはしたくない」
「ハナは自力で帰れると言った。俺はそれを信じたいと思った」
「お前はここで置いて帰れという。でも俺はそれはしたくないと思う」
甫嶺 史織
「あっそ。──心底見下げ果てたよ、ヨーゼフ」侮蔑を露わに視線を投げて。
ヨーゼフ
「見苦しいものを見せたとは思う」
甫嶺 史織
「そういう問題じゃねえよ。──なんでわかんないかなあ、お前は」
ヨーゼフ
「……お前だから追ったわけじゃない」「友人がフラフラ一人で倉庫街まで、ご丁寧に痕跡まで全部消して向かったら」
「俺はそれを追いかけるよ」
甫嶺 史織
「じゃあ明らかに暴走状態のもう一人の友人は何で残していけるんだよ」
「もういいからはっきり言えよヨーゼフ。──秋山と俺なら俺のほうが信頼ならなかったからだろ?」
ヨーゼフ
「違う」
「信頼ならなかったからじゃない」
甫嶺 史織
「じゃあなんで秋山の言葉は信じて俺の言葉は信じねえのかっつってんの」
ヨーゼフ
「信じてないわけじゃない」
甫嶺 史織
「俺のことを心配したいなら今すぐ引き返して、秋山のことぶっ叩いてでも立ち直らせてからにしろ」
「ほんと──いい加減にしろよ、お前」
ヨーゼフ
「……なんとでも言えよ。退かんぞ、ここからは」
秋山 華
──それがあいつが選ぶことなら止める権利はない。
だけどひとつするべきことがある。私が前に進むために。
馬鹿みたいに立ち止まっても、愚図愚図泣きわめいても、その約束だけは、願いだけは裏切れない。
それが悲しませることになっても、間違っていても。それしかできない。

人との接触を避ける様にまた夜を駆け、倉庫街に入る。
すぐに見つかった二つの人影を、建物の上から静かに見下ろして。
甫嶺 史織
「いい加減にしろよ、なんなんだよ、なあ」
ヨーゼフ
「なんでもよかろう」
秋山 華
でーでん
甫嶺 史織
「なあ、──俺は一度でもお前に、助けてくれって縋ったか?」
「憐れんでくれてありがとうな。ああほんとうに、反吐が出る」
ヨーゼフ
「友人が死ななきゃ俺はなんだっていい」
秋山 華
でーでん
ヨーゼフ
「助けたいわけじゃない」
「俺が死んで欲しくないだけだ」
甫嶺 史織
「知るかよ」
「死なねえっつってんだろ。でもお前は信じねえんだろ」
「秋山の明らかに嘘塗れの大丈夫は信じても」
「俺の精一杯の大丈夫をお前は信じねえだろうが!」
ヨーゼフ
「信じてないわけじゃないと言ってるだろう!」
甫嶺 史織
「じゃあなんで此処にいるのか説明してみろよ、って言ってんのにお前が応えねえんだろ」
ヨーゼフ
「じゃあなんで足音まで消してこんなとこまで来てるんだ」
「普通に歩いて来ればよかろうが」
甫嶺 史織
「──ああそうかよ、ならはっきり言ってやるよ」
「こうやってお前にぐだぐだくっだらない説教されたくなかったからだよ」
ヨーゼフ
「お前、──ああもう!」
甫嶺 史織
「で、お前は?」
「何で此処にいるんだよ」
「秋山のこと置いて、一人にして」
「なんで俺の方を優先して追いかけてきたんだよ」
ヨーゼフ
「行かなきゃならんと、思ったからだ」
「深い理由があるわけじゃない。どっちを信じたとか、信じてないとか、そういうわけでもない」
甫嶺 史織
「──……」唇を噛んで。拳を握りしめて。──迷子の子供のような泣き顔を浮かべて。
「……なんで、そうなっちゃったんだよ、お前」俯いて涙を零す。
ヨーゼフ
「──……お前が望まない形なのはよくわかってる」
「自分が正しいって顔をしてろと、言ってくれたのは他ならぬお前だから」
甫嶺 史織
「……そういう話じゃねえよ」
ヨーゼフ
「じゃあなんだ」
秋山 華
甫嶺の寄りかかっていたコンテナに向けて跳躍する。
着地は
【✔:失敗。馬鹿な竜が空から突っ込んできたように豪快に片足突き破る】 [×:成功。ふわりと空から竜が舞い降りる様に着地する]
甫嶺 史織
「違うんだよ。……何もかもが間違えてる、ヨーゼフ」
秋山 華
ドゴオ
甫嶺 史織
「ッ!?」
ヨーゼフ
「何が違う、ん、」ウワア
甫嶺 史織
突然の衝撃にコンテナから突き飛ばされたように地面に転がって。
秋山 華
「…………」まだ制御は戻ってないらしい。無言で足を引き抜く
ヨーゼフ
思わず転がってきた少年の首根っこを引っ掴む。
秋山 華
ティガレックスですまん
ヨーゼフ
「今ののどこが大丈夫なんだ!」
甫嶺 史織
これは秋山向けのセリフでいいよね?
ヨーゼフ
ウン
ヨーゼフ
叫びながら甫嶺を自分の横にやや乱暴に置いて。
ヨーゼフ
あごめん 置かれたくなかったらゆって
秋山 華
「ちょっと間違えた」
甫嶺 史織
「は、なせってば」ヨーゼフを突き飛ばしながら一歩遠ざかる。
甫嶺 史織
描写でそういうことにしといた
秋山 華
「…………」無言でヨーゼフ、甫嶺の順に見遣る
「ねぇヨーゼフ」「やっぱり世界は何ともならないよ」
ヨーゼフ
「なるよ」
「まだ目はある」
「俺はそう信じる」
秋山 華
「お花畑なんて見えないよヨーゼフ。私には」
「行く先々自分の壊した瓦礫と死体ばっかり」
ヨーゼフ
「今見えなくてもそのうち見せる」
秋山 華
「そのうちね」
「きっと変わらないよ世界は。それでいい。それでも私は愛してる」「それもちゃんと教えてもらったから。私は大丈夫」
甫嶺 史織
「──……、秋山?」突然の乱入者に、訝し気な表情を浮かべる。
ヨーゼフ
「それでも俺は変わってほしいと願う。変えられるだろうと思って行く」
秋山 華
「そう。なら行きな」「1分1秒を惜しみな」「40秒でフィールドはどんどん入れ替わる」
ヨーゼフ
「……まるで自分たちは置いていけと言うような口ぶりじゃないか」
秋山 華
「歩き出したならもう二度と止まるな。私は言葉なんて信じない」
ヨーゼフ
「…………」がしがしと頭を掻いて。
「シオリ」
甫嶺 史織
「……何」
ヨーゼフ
視線は向けずに、ただ声だけを掛ける。
「……寮に戻るのが遅くなることは伝えておく。鍵も開けておいてくれと」
甫嶺 史織
「……、……うん」
ヨーゼフ
「俺は先に寝てるかもしれん」
甫嶺 史織
「そ」
ヨーゼフ
「うむ」
甫嶺 史織
「……で? 説教終わり?」そう言って、へらりと笑って。
ヨーゼフ
「……、……あのな、シオリ」
甫嶺 史織
「なーに」
ヨーゼフ
「許せとはもう言わない。……俺は間違えているのかもしれない。でも、」
甫嶺 史織
「言うな」
「──その先を、俺は聞かない」
ヨーゼフ
「……」
「そうか」
「もう馬鹿には付き合えんか」
甫嶺 史織
「違うよ、ヨーゼフ」
ヨーゼフ
「じゃあなんだ、史織」
甫嶺 史織
「馬鹿にだったら、俺は地獄まで付き合えた」
「でも──今のお前には、俺は付き合えないよ」
「だから、聞かせないでくれ。……せめてさ、友達でいたいから」
ヨーゼフ
「──、わかった」
甫嶺 史織
「……はは」小さく小さく、夢を見るように息を吐いて笑う。
秋山 華
「もういい?」
ヨーゼフ
「……、」小さく息を吐いて。
「……」足元を見下ろして。
秋山 華
何か打ってるなら待つ
ヨーゼフ
「……またな」
おやすみ、と短く呟いて。踵を返す。
甫嶺 史織
「じゃあなよっちゃん。良い夢を(Good Night)」去り行く背にそう呟いて。変形したコンテナを背に座り込み月を見上げる。──馬鹿みたいに丸くて明るくて、綺麗だなと思う。
秋山 華
幸運を(Good Luck)、ヨーゼフ」
ヨーゼフ
振り向きはしない。空も見上げない。……見上げなくても、嫌というほど月が明るいことはわかっている。
秋山 華
コンテナの端に踵をかける様にしゃがみ込み
甫嶺 史織
「しっかしまあ。……俺の予想が当たってるなら、お前は超弩級の馬鹿ってことになるんだけど大丈夫かよ、秋山」2本目の煙草に火をつけつつ。
秋山 華
「誰に向かってクチ利いてんの」
甫嶺 史織
「呆れるくらい馬鹿で強がりで、でも案外寂しがりな怪獣」
秋山 華
後ろを振り返る。誰のこと言ってんだろこいつ。こわ。
甫嶺 史織
「自覚がないのは致命傷だぜ秋山サン」
秋山 華
「致命傷って、3秒で治るアレのこと?」鼻を鳴らし
甫嶺 史織
「なー、だからマジでいーよそんなことしなくて」
「つーかできればしてほしくない。……俺にだってさ、守りたい一線くらいはあんの」
秋山 華
「そんなのどうでもいいよ」
甫嶺 史織
「ひっでえ話だな」
秋山 華
「来な」手を伸ばし
「あんたの願いを叶えてやる」
甫嶺 史織
「俺の願いってさ」は、と笑い声を零しかけては失敗し。
「なん、だっけ。……わかんなくな、っちゃ、ってさ」
秋山 華
「私は二つ知ってる。どっちもは無理だね──どっちがいい?」氷の瞳で問いかけて
甫嶺 史織
「あは、は……俺より良く知ってんじゃん」
秋山 華
「飼育してるうちに生態に詳しくなるのは普通じゃない?」
「もう楽になりたいなら」「そこに跪きな」
甫嶺 史織
「そ、かな」ぼろぼろと零した涙が落ちて、煙草の火を消すのを他人事のように見つめ。
秋山 華
「ただ一つ取り残されっぱなしのあんたに、それでもたった一つ残ったものを殺させない。あんたは、暴走した私の手にかかって死ぬ」
甫嶺 史織
「しにたくないんだ」
「願ってもらったことは、背負いたくて」
「でももう、ほかに、なくて」
「──なにも、なくて」
秋山 華
「それが嫌なら」
伸ばしたままの手をにぎにぎして見せ
「この手に──触れる?」
「まだ制御不全は収まってない、かもしれない。少し動かしただけで指くらいは飛ぶ、かもしれない」
甫嶺 史織
「……そんなのは」
「……そんなのは、少しも痛くないし怖くないんだよ、秋山」
秋山 華
「馬鹿じゃないの」
甫嶺 史織
「お前を苦しめることが、怖い」
「俺は多分、ヨーゼフの時と同じ間違いをする」
秋山 華
「馬鹿じゃないの。どうでもいい、そんなの」
甫嶺 史織
「仕方ない、だろ」
「俺を心配しないといけなくなって、俺を振り落とせなくなって」
「お前が自由に飛べなくなるのが、俺は──嫌だよ」
秋山 華
「私は傷付かない」「かいじゅうだから。いつだって好きにする」
甫嶺 史織
「傷つかないことと、苦しまないことはイコールじゃない」
「お前はそれを知ってるだろ」
秋山 華
「だけどあんたに私から苦しみを奪う権利なんてないでしょ」「私がそれを持っていないのと同じで」
甫嶺 史織
「そうだな、権利はないよ。だからこれは」
「願いだ。……どうしようもない、何にもなれない俺に代わって」
「このどうしようもない世界を何とかしてほしいっていう、我儘な願い」
「救われるべき人が救われて、報われるべき人が報われて」
「できればなるべく多くの人が幸せでありますように、っていう」
秋山 華
「本当に馬鹿だねあんたって」
甫嶺 史織
「知ってる」
「でも──だからこそ、俺は」
秋山 華
「わかった」「いいよ」
コンテナから降りる
甫嶺の前に立つ
「報酬は出るの?」
甫嶺 史織
手を伸ばして、秋山の手を取る。
秋山 華
「はは……」
甫嶺 史織
「報酬は、これで」
秋山 華
「馬鹿じゃないの?」
甫嶺 史織
「足りねーならあの坊ちゃんにツケといて」
ぎゅ、っと。冷え切った手で目の前の少女の手を握って。
秋山 華
「…………」
「……離さないよ?」
甫嶺 史織
「それは違うだろ」
秋山 華
「あ?」
甫嶺 史織
「報酬は俺自身な。だから使い潰せ
秋山 華
「…………ああ」「これってあれだ。生贄」可笑しそうに肩を揺らして笑い
甫嶺 史織
「離せないなんていうな。──俺を庇おうなんて、死なせまいなんて間違っても思うな
「お前に願うのは、たった一つだけ。──今ここで死ぬより有意義に、俺を死なせろ」
秋山 華
「あっはっはっは!」上機嫌そうに笑い声をあげて
「あ~OK──上等」握られた手を躊躇なく握り返し
甫嶺 史織
「い゛ッ」骨が軋む──いや折れる音じゃねえ今の???
秋山 華
「じゃあもうあんたは自分じゃ死ねない。その権利はなくした。いいね?」
甫嶺 史織
「無くしたわけじゃねーよ」
「預けた。契約内容に変更があれば遠慮なく取り返す」
秋山 華
「舐めるな。契約は絶対」
甫嶺 史織
「どーだかな」
秋山 華
「私の許可なく死ねると思うな」
獰猛に笑って。
甫嶺 史織
「はいはい。……あーあ」
秋山 華
「あーあ」
甫嶺 史織
「……はあ」3本目煙草に火をつける。
秋山 華
「どうしてこうなった?」ぺいっと握っていた手を放り捨てると肩を竦めて
甫嶺 史織
「5割お前のせいで5割ヨーゼフのせい」
「俺は無罪」
秋山 華
「いや待ちな。あんたが勝手にうちに来たのも悪いでしょ。2割私3割お前5割ヨーゼフ」
甫嶺 史織
「でもそもそもお前んちに俺が居たのってヨーゼフのせいじゃん」
秋山 華
「あーね。じゃあ2割私で8割ヨーゼフだわ」
甫嶺 史織
「じゃあそれで」肺に溜まった煙を吐き出す。
秋山 華
「本当に救えない馬鹿ばっか。それも救わなきゃいけないとか」「まぁそれも面白いかもね」
甫嶺 史織
「お前もその筆頭だよ、安心しろ」
「で、もう落ち着いたんですかね怪獣さんは。いい加減帰りたいわけなんだけど俺は」
秋山 華
「は? そもそも最初からいてくれって頼んでないんだけど」
「勝手に来たんだから勝手に帰りなよ」
甫嶺 史織
「マジ? じゃあなんであんなわっかりやすくワーディング撒き散らしてたわけ?」
秋山 華
「着地してぶっ壊した瞬間に人に気付かれないように、着地直前に建物にワーディングしてただけ」
甫嶺 史織
「ワァ……」
「なんつーか……こう……」まあいいや、と呟いて立ち上がる。
秋山 華
「なんなの」
甫嶺 史織
「いや。なんでそこまでレネゲイドコントロールへったくそなのお前? って思ったけどまあ人それぞれ得手不得手はあるよな」
「じゃー俺、寮帰るわ。次遊びに行く時までには模様替え終わらせとけよ」
秋山 華
「……あ。家帰っても寝る場所無いんじゃん」だるそうに溜息を吐き
甫嶺 史織
「あっはっはウケる」
秋山 華
「…………」
「……金持ってる?」ここF市じゃんてことに気付いた
甫嶺 史織
「あ? あーまあ少しくらいは……」具体的には2千円くらいは。
秋山 華
おててをだす
甫嶺 史織
「はーあ。初手これかよ。頼りない」
はいどうぞ。財布から2千円を取り出して。
秋山 華
「しょうがないじゃん来た時みたいに帰れって?」はいさんきゅー
甫嶺 史織
「じゃーな」そのあとは、振り返らずに歩き去る。
秋山 華
二千円を両手と一緒にポケットにつっこんで。
「…………」長めのため息
甫嶺 史織
僕は以上
秋山 華
こんなの想定外の予想外だけど。それくらい滅茶苦茶に腕を振り回してたら晴れる雲も或いは。
或いは──いや、やめよう。本当にあるなら、誰も信じていなくたってどこかにあるんだろうから。
 
 
秋山 華
おわり
甫嶺 史織
おつ
かれ……
ヨーゼフ
おつかれさま
秋山 華
おつかれ!!!!!!!!!!!!!!
死なせはしなかったぞ!!!!!!!!
ヨーゼフ
悔いはない
甫嶺 史織
ぎりぎりね ぎりぎり生きた
ヨーゼフ
悔いはないよ
秋山 華
やりきったよ
やれることはやりきった 私は
甫嶺 史織
(想定外の方向には行きましたねの顔)
秋山 華
想定っていうか想像の域は結局出ないんだななにもかも
甫嶺 史織
そうね
秋山 華
想像は想像 本番は本番
甫嶺 史織
まあ……がんばってヨーゼフ&ハナドラゴン
秋山 華
用意してた台詞半分つかってないもん
甫嶺 史織
わははww
ヨーゼフ
ぐちゃぐちゃに泣いてるけどたのしかったよ
甫嶺 史織
ヨーゼフにもハナドラゴンにもこう ぎりぎり こう 残したぞ私は
残した
秋山 華
うん
甫嶺 史織
甫嶺はぎりぎり頑張った
秋山 華
チャンスはもらった~な
うん
もうやるしかねえじゃん……ヤダァ……
甫嶺 史織
最後の最後では頑張れる男だからさ すまんな
秋山 華
ヤァダァ……
甫嶺 史織
あとはがんばれ二人
ヨーゼフ
甫嶺さあ
すげえかっこよかった
甫嶺 史織
俺にできるのは此処までだ(ガクッ
秋山 華
君らの見てるもの見たがってるもの全然見えないし想像もつかないんだけど……願いは叶えるよ……
ヨーゼフ
かっこよかったよ……甫嶺史織……
甫嶺 史織
かっこうは良くない
ヨーゼフ
私はかっこいいと思った
感想!
甫嶺 史織
やったぜ
ヨーゼフ
うん
秋山 華
ハァ……
ヨーゼフ
ヨーゼフの友達になってくれてありがとう……ね……
ありがとう…………
甫嶺 史織
まったく坊ちゃんはよお……
これ俺の仕事じゃねえんだよ……
おーまーえーのーしーごーーとーーーーーーー!!
秋山 華
にたような ねがいをもって いるんでしょ
ふたりでやれば いいじゃんか
あきやまこころの俳句
HB(ほんとばか)
甫嶺 史織
でも俺がいるとヨーゼフできないみたいだからさ
秋山 華
あのーかしこいねほれい
甫嶺 史織
そうよ
秋山 華
ダイスを2個に増やしたってわけ
ヨーゼフ
たぶんこれは本当に一人でやらなきゃいけないなって思ったからさ
甫嶺 史織
えらいだろ
秋山 華
ヨーゼフは
これは僕の感想ですが
ヨーゼフ
はい
秋山 華
あの流れから
もっともかっこいいところは選べたんじゃないかと……
甫嶺 史織
そうだね
ヨーゼフ
言うな
言わないでそれ以上は
秋山 華
そう?
ヨーゼフ
うん
秋山 華
わかっぱ
甫嶺 史織
フフ
ヨーゼフ
私はやれるだけのことをやった
秋山 華
うん
ヨーゼフ
これからもそうする。それが成功に終わっても失敗に終わっても。
ヨーゼフもそう
甫嶺 史織
せやな
秋山 華
まぁ~
ウルトラスーパーハッピーエンドの
存在証明を
す、するしかねえ……
甫嶺 史織
(にこり)
ヨーゼフ
正しいのか間違っているのか全然わかんないけどさ
甫嶺 史織
(してやったり顔)
秋山 華
イヤダァア
ヨーゼフ
間違った方向に全力疾走しているのかもしれないけどさ
秋山 華
イヤダァァ
甫嶺 史織
(してやったり顔)(にこにこ)
ヨーゼフ
ゼップは前に行く。大逃げしてやるわ
秋山 華
まぁなんか芝を制覇してきな
ダートで世界獲ってくる……
ヨーゼフ
じゃあ俺、ロンシャンに行くから……
甫嶺 史織
大丈夫だよヨーゼフ。お前は前に進めるよ、俺さえいなければ。
だから待ってる。もう心配しなくていい。
ヨーゼフ
いまね
秋山 華
なんてタイトルを付けるべきでしょうねこの幕間
ヨーゼフ
お手紙かいてる
タイトルねえ……
さいむらにはあんまりタイトルセンスがない
秋山 華
龍堂さーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
龍堂さーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
あーーーーーーーーーーーーーーー
甫嶺 史織
あっはっは
秋山 華
はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ヨーゼフ
秋山が悶えてる
秋山 華
もう~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
救えないものを救う方法わかんないわかんない
甫嶺 史織
あっはっはっは
秋山 華
なにいってんの?シュレディンガーの馬鹿
箱から出すまで馬鹿が救われたか救われてないかわからない
甫嶺 史織
そうだよ
だから箱があくまで走り抜けな
秋山 華
箱に入ってるうちは救われた可能性と救われてない可能性が同時に存在する
存在証明ってタイトル借りてもいいですか
甫嶺 史織
いいよ
ヨーゼフ
結局存在証明するしかねんだよな
秋山 華
「ハッピーエンドの存在証明」でいかがか
甫嶺 史織
いいよ
ヨーゼフ
いんでない
秋山 華
はぁ~~~りゅうどうさーーーーーん
あーあ
くっそめんどくせことになっちゃいましたよ
ヨーゼフ
じゃあこの窓からは出ておけばよろし?
甫嶺 史織
秋山もヨーゼフも呪いながらぎりぎり踏みとどまらせたとも
秋山 華
OK
甫嶺 史織
はーい
じゃあまたね
ヨーゼフ
おつかれ
秋山 華
おつかれさま
!SYSTEM
ヨーゼフが退室しました
!SYSTEM
甫嶺 史織が退室しました

BGMリスト

背景リスト

背景
BGM